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ITフリーランスが老後資金を貯めるために検討すべき制度

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フリーランスや個人事業主は退職金がありません。

また年金に関しても、厚生年金に加入している会社員と比べて国民年金であるフリーランスや個人事業主は将来的に受け取れる額は毎月10万円ほど変わってきます。

会社員とフリーランスで将来受け取れる額は大きく変わってきます。

4,000万円変わってくるって恐ろしい。。。

そういった事実もフリーランスは不安定であるというイメージを植え付ける一因だと思います。

しかし国が用意しているフリーランス向けの年金制度や退職金制度など上手に活用すれば将来の老後資金を貯めることが出来ます。

今回ITフリーランスが老後資金を貯めるために検討すべき制度をまとめました。

国民付加年金

日本年金機構が運用する年金制度になります。

毎月支払う国民年金にたった400円を上乗せして納付するだけで、将来受け取れる受給額を増やすことが出来る超お得な制度です。

国民付加年金に加入すると、将来の年間支給額が納付月数×200(円)受け取ることが出来ます。

20歳から60歳までの40年間加入した場合
支払額:400(円)×12(ヶ月)×40(年)=19万6千円
年間受給額:200(円)×12(ヶ月)×40(年)=9万8千円

2年間で元を取れる計算になります。また国民付加年金は社会保険料になるので、支払った分だけ所得税と住民税を安くすることが出来るので、実質支払う額は少なくなります。大体数百円から千円程度安くなると考えていただければと思います。

65歳から83歳までの18年間受給した場合
支払額:400(円)×12(ヶ月)×40(年)=19万6千円
受給額:96,000(円)×18(年)=172万8千円
収支:1,728,000(円)-196,000(円)=153万2千円

生涯だと150万円近く得することになります!しかし唯一の問題点は受給額が決まっているため、お金の価値が下がってしまった場合などのインフレに対応していないのがデメリットです。

国民付加年金まとめ
  1. 所得税、住民税を安くすることが出来る
  2. 利子率がとても高い(880%)
  3. インフレが進んだ場合お金の価値が下がってしまう

国民年金基金

国民年金基金は付加年金同様、国民年金機構が運用している年金制度になります。

冒頭でも話しましたが、個人事業主やフリーランスは国民年金のみ加入となっており、厚生年金に加入している会社員と遠近受取額に大きな差があります。その差を解消するために作られた制度が国民年金基金になります。

国民年金基金は、A/B型とI~V型の合計7種類があります。

A型 年金が保証される(65歳~死亡)死亡しても15年の保証つき
B型 年金が保証される(65歳~死亡)死亡した場合、遺族年金として1万円だけ支給される
I型 15年(65歳~80歳)
Ⅱ型 10年(65歳~80歳)
Ⅲ型 15年(60歳~75歳)
Ⅳ型 10年(60歳~70歳)
Ⅴ型 5年(60歳~65歳)

A/B型は終身保険、I~Ⅴ型は確定年金となっています。商品の種類や運用額、運用月数によって受け取れる金額は異なりますが、これらの商品を組み合わせて最大毎月68,000円を納付することができ、全額社会保険控除を適用出来るため節税効果が大きいです。

試しに国民年金基金連合会のシュミレーションサイトで将来受け取れる額を試算してみました。

https://www.npfa.or.jp/check/simulator.htm

20歳から60歳までの40年間、A型17口、毎月63,990円納付した場合

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毎月支払う額は63,990円

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将来受け取れる年額は死亡時まで216万円

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社会保険料控除で所得税と住民税を安くすることが出来るので、実質毎年約53万円の支払いになります。

65歳から83歳までの18年間受給した場合
総支払額:53(万円)×40(年)=2160万円
受給額:216(万円)×18(年)=3880万円
収支額:3880(万円)-2160(万円)=1768万円

このシュミレーションの場合だと1768万円得することになりますが、こちも同様にインフレに対応していないと国民付加年金と併用出来ないのがデメリットになります。

国民年金基金まとめ
  1. 所得税、住民税を安くすることが出来る
  2. 付加年金と併用できない
  3. 途中解約出来ないため流動性が低い
  4. インフレが進んだ場合お金の価値が下がってしまう

小規模事業共済

個人事業主やフリーランス用に用意した退職金制度が小規模事業共済になります。

毎月の掛け金は最大7万円まで、年額最大84万円まで控除することが出来ます。

解約手当金は納付期間によって変わります。40年間納付した場合は最大120%、途中で解約した場合などは最小80%となります。

任意解約の場合は、元本割れしてしまう可能性が大きいですが、事業を廃止したりする場合は元本割れすることなく、退職所得として扱うことが出来るので、税金を抑えることができ、大変お得な制度です。

国民年金基金まとめ
  1. 所得税、住民税を安くすることが出来る
  2. 事業を廃止する場合は、元本割れすることなく退職所得扱いになるため、受け取り時も節税出来る
  3. 途中で任意解約すると元本割れする可能性がある

個人事業主やフリーランスは是非加入しといたほうが良い制度です!

まとめ

個人事業主やフリーランスは退職金がなく、年金も会社員より少ないため老後資金を自分でためないといけませんが、こういった「節税+貯蓄」できる制度を積極的に活用していきば老後に備えることが出来ます。

個人的に国民付加年金と小規模事業共済制度は入るべきだと思いますが、国民年金基金に関しては途中解約出来ないので、今後会社員に戻る可能性やまたは途中で支払えない可能性が考えられる人はよく検討した方が良いと思います!