「フリーランスになって年収が1000万越えました」「フリーランスになると年収が倍になるよ」といった話はあちこちのサイトで見かけます。
確かにフリーランスになると額面上の年収は増えます。
高額案件を多数扱っていることで有名なレバテックフリーランスのフリーランスエンジニアの平均年収はなんと862万円になります。
自分は現在週3で働いていますが、週5換算にすると800万円弱になるので、この平均年収は本当だと思います。
この額だけ聞くと「フリーランスってすげー稼げる!俺もなろうっ!」って思うかもしれません。
実際自分もフリーランスになる前はそう思いましたし、元々正社員で貰っていた額が低くフリーランスになって損することはないとざっくりとした見立てでフリーランスになりました。結果的には正社員時代よりはるかに手取り額は増えたので問題ありませんでした。
しかしみんながみんな当てはまらないと思います。
フリーランスは給与所得控除が適用されず、支払う税金は増え、また厚生年金から国民年金に切り替わるため将来老後に受け取れる年金額は減ります。そしてフリーランスは退職金もありません。
そういったことを考慮せず、フリーランスになった後に実は正社員より手取り額が減ってしまったってことになったら後悔すると思います!
大体のフリーランスを促すサイトやエージェントはこういった事実を伏せます。意図的に伏せていなくてもそういった知識を知らないのか教えてくれません。
そういった人たちは数万の紹介料や手数料が入るのでそういったデメリットの面は教えず、とにかく「フリーランスになったら年収が増える」ということを強調し、フリーランスになることを促します。
なのでフリーランスになる前に、もしフリーランスになったらどれくらい手取り額が増えるのかを税金や退職金を考慮してシュミレーションして、後悔しない決断をしないといけません。額面の年収が倍にUPするからといって飛びついたら危険です。
20代、30代のエンジニアがいくら年収UPならフリーランスになっても問題ないかを将来の貯蓄(退職金や年金)を考慮して、シュミレーションしてみたいと思います。
※単身20代、30代向けのシュミレーションとなっています。
会社員とフリーランスの手取り額比較
現在会社員の年収が300万円の場合
会社員 | フリーランス | |
---|---|---|
年収 | 3,000,000 | 4,700,000 |
健康保険料(※1) | 133,500 | 459,258 |
厚生年金(国民年金)(※2) | 274,500 | 196,080 |
所得税(※3) | 56,600 | 203,012 |
住民税(※4) | 48,200 | 305,512 |
退職金貯金(※5) | 0 | 500,000 |
年金貯金(※6) | 0 | 500,000 |
手取り額 | 2,487,200 | 2,526,598 |
現在会社員の年収が400万円の場合
会社員 | フリーランス | |
---|---|---|
年収 | 4,000,000 | 5,900,000 |
健康保険料(※1) | 178,000 | 583,278 |
厚生年金(国民年金)(※2) | 366,000 | 196,080 |
所得税(※3) | 84,800 | 390,628 |
住民税(※4) | 48,200 | 414,064 |
退職金貯金(※5) | 0 | 500,000 |
年金貯金(※6) | 0 | 500,000 |
手取り額 | 3,266,600 | 3,315,950 |
現在会社員の年収が500万円の場合
会社員 | フリーランス | |
---|---|---|
年収 | 5,000,000 | 7,100,000 |
健康保険料(※1) | 222,500 | 697,758 |
厚生年金(国民年金)(※2) | 457,500 | 196,080 |
所得税(※3) | 128,500 | 607,732 |
住民税(※4) | 161,000 | 522,616 |
退職金貯金(※5) | 0 | 500,000 |
年金貯金(※6) | 0 | 500,000 |
手取り額 | 4,030,500 | 4,075,814 |
フリーランスになってレバテックが公開する平均年収額862万円を稼げる場合
フリーランスになってレバテックが公開する平均年収額862万円を稼げるとしたら、正社員からフリーランスになって手取り額が増える年収額の境界線はどこか?
会社員 | フリーランス | |
---|---|---|
年収 | 6,400,000 | 8,620,000 |
健康保険料(※1) | 284,800 | 770,000 |
厚生年金(国民年金)(※2) | 585,600 | 196,080 |
所得税(※3) | 207,460 | 897,284 |
住民税(※4) | 239,960 | 667,392 |
退職金貯金(※5) | 0 | 500,000 |
年金貯金(※6) | 0 | 500,000 |
手取り額 | 5,082,180 | 5,089,244 |
もしレバテックフリーランスの平均年収額を稼げる場合、年収640万が境界線であることが分かりました。年収640万以下の正社員の方であればフリーランスになって手取り額が増える可能性があると言えます。
まとめ
今回年収ごとにいくらUPならフリーランスになって損しないかを税金や年金、退職金を考慮してシュミレーションしてみました!正社員と比べてフリーランスはいかに税金が高く、また老後に向けて貯蓄しないといけないかがわかっていただけましたでしょうか?
「税金が高い、退職金がない、福利厚生がない」などの理由があり、フリーランスが年収が高いのは当たり前です。「フリーランスになったら年収が倍になる!」といった甘い情報にすぐ飛びつくのでなく、こういったデメリットも考え、決断しないと後悔しかねません。
自分の場合は、正社員時代年収300万以下でフリーランスになって800万弱稼げるようになったので問題ありませんでした。
今回は単身20代、30代でシュミレーションしたため、介護保険が含まれていませんし、家族をお持ちの方は家族の人数によっても保険の値段は変わってきますのでご注意ください。
自分は会社員と比べてフリーランスになってやりたい仕事が出来、年収がUPし残業も減りました。
フリーランスになるのは難しくなりません。フリーランスに興味がある方はぜひ以下の記事を読んでみてください。
nomad-freelance.hatenablog.com