請負契約とは、納品まで報酬が発生しない。また納品したとしても瑕疵担保期間内にシステムに不具合やバグが発生した場合は、修正対応する必要があり、準委任契約と比べるとリスクの高い契約と一般的に言われています。
月々に決まった報酬を貰えないので、スキルが高い人なら短期間内で高い報酬を得る可能性もありますが、その人自身のスキルに依るところが大きく、準委任契約と比べるとハードル高いです。
自分は凄いスキルが高いわけではないので、フリーランスになってから請負契約は受けずに月々決まった固定報酬が貰える準委任契約を請けていました。
準委託契約と請負契約の違いが分からない方は、以下記事をお読みください。
今回タイトルにあるように初めて請負契約を受注しました。案件内容はワードプレスで出来たサイトの改修になります。
実際のところ、請負契約は準委任契約に比べてハードルが高いのか。
開発に掛かった時間や貰った報酬を紹介しながら、請負契約に対するリアルな所感を書きたいと思います。
※請負契約はこの1案件しか受注したことがなく、案件内容やその人自身のスキルによっても大分意見や感想が変わってくると思います。あくまでご参考程度にお読み頂ければ幸いです。
案件内容
冒頭でも少しお話ししましたが、ワードプレス案件でサイトの改修になります。
改修ページ数は全部で8ページほど。コーディングだけでなく、デザインに合わせたPHPの機能改修や追加がありました。

単価は普通より高めに設定しています


開発環境に関しては、そちらで用意出来たりしないですかね?


(本当は環境構築は別料金もらうべきだけど、料金も高めに設定してると言われてるし、請求しづらい)
- 値段:10万円
- 改修ページ数:8ページ
- 備考:コーディングだけでなくPHPの機能追加や改修、開発環境構築含む
仕事の流れ
去年の10月くらいに発注依頼が来ました。デザインはその時点で全く決まっておらず、開発環境構築など出来る範囲から作業しました。
デザインに関しても纏めて来るのではなく、1ヶ月おきに小出しでもらっていたので、決まったページからコーディングしていました。
また細かい仕様も決まってなかったため、細かいレイアウトや挙動に関しては特に指示がなく、こちらから提案しながら良しなに実装しました。
費やした時間
仕様やデザインが決まらず、トータルで費やした期間は6ヶ月くらいです。
その間ちょくちょくコーディング以外のタスクを振られる感じで、本格的に始めたのは12月から4ヶ月間です。
実際にかかった時間は仕様確認や実装含めて80~100時間です。
時間が掛かってしまった原因は、ワードプレスを触ったことがなく、初めてのワードプレス案件であったこと。普段バックエンド担当でコーディングはしていないこと。また開発環境から構築したため、時間が掛かってしまいました。
時給
開発環境のサーバーの費用は自分が支払いました。
サーバについては、ワードプレスを簡単に導入出来るXserverを使用しました。1ヶ月1,000円ほどなので、6ヶ月間で6,000円になります。
報酬からサーバー費用を差し引き、時間で換算すると94,000(円) / 100(時間) = 940(円/時)になります。
現在メインで仕事している準委任契約の方は、実際の平均稼働時間と単価から計算すると時給4千円ほどになるので、約4分の1程度になります。
実感した請負契約のメリット
開発力を身につけることができる
請負契約は1人で完遂する案件が多いため、全て1人でやらないといけません。
普段の業務では開発環境構築はインフラエンジニア、コーディングはフロントエンジニア、自分はサーバサイドエンジニアと分かれて作業していますが、今回はすべて自分ですべて対応しました。
一部だけを担当しても、開発力は向上すると思いますが、全てを経験した方が全体像を把握でき、様々な考慮した開発を出来るようになると実感しました。
今回はワードプレスの案件で、あまり技術的に身につくものはありませんでしたが、他の自分が挑戦したことのないスキルや技術向上が見込める案件ならば多少単価が低くても請けるべきだと思いました。
意識がハングリーになる
成果物を納品してから報酬が発生するため、最後まで完成させなければいけない、瑕疵担保責任があるため、バグを発生させてはいけない。
もちろん、準委任契約でもこの気持ちや考えはあるのですが、請負契約の方がより意識がハングリーになります。
あとは作業時間が増えると必然と時給も下がるため、いかに効率よく早く作業するかという意識に変わってきます。
自分の実力次第で時給が高くなる
今回は時給換算すると850円になってしまいましたが、自分の実力次第で時給を3000円にも5000円にもなります。
実感した請負契約のデメリット
自分の実力次第で時給が低くなる
これはメリットで挙げた「自分の実力次第で時給が高くなる」の逆ですが、自分の実力が低いと作業時間が増え、時給が低くなります。
納品後に発見した仕様的に不十分な箇所や、バグや不具合を対応しないといけない
今回納品後にバグではなかったのですが、機能修正の要望が2,3個あり無料で対応しました。実際に動作確認してからでないと、分からない部分やイメージ部分が湧かない部分は承知なのですが、その前に何回か確認依頼を出していたのだから、もっと早いタイミングで言って欲しかったと思いました。
仕様書もなくそれが瑕疵担保責任内なのかはっきししなかったため、今回は追加料金を請求することなく対応しましたが、本来であれば最初の契約のタイミングでどこまで対応するかをはっきりさせるべきだったのかもしれません。
所感
仕事を終えて第1に感じたことは、ワードプレス案件の請負契約は2度と請けないと決めました。
10万円という単価設定はクラウドワークスなどの案件が5~10万円の価格設定が多いことを考えると比較的高い方なのは分かりますが、以下の理由で2度と請けたくないです。
- ワードプレスの価格競争が激しく、単価が低い
- 技術の低い人でも対応できるため、得られるスキルがない
- 細かい仕様が決まっていない場合、こちらで仕様を考え提案する必要があり、その分開発工数以外の時間が発生し、時給が下がる
技術力がそこまで高くない人は、1人で全ての作業をしないといけなく時給が下がりやすい性質を持つ請負契約より、準委任契約の方がいいと思いました。
また請負契約は、バグや不具合以外にも納品後に修正対応しないといけない場合があり、最初に自分を守るための契約を締結するスキルが必要であることが分かりました。
今回自分の例でいうと、「納品後の対応は別料金」「開発環境構築やサーバー代金は別料金」を契約時に話し合わないといけませんでした。
それでも準委任契約では得られない経験を出来たと思っていますので、準委任契約しか請けたことのない方は、一度請負契約の案件を請けてみるといいかもしれません。